任務に向かった記憶はある。確か一人で鬼を待っていた。現場に到着したのは昼だったので、鬼が出るまで、つまりは日が落ちるまで待っていた訳だが、あまりにも暇だったからちょっとぼんやりしてしまった。気付いた時には夜空に月が浮かんでいて、鬼の頚が目の前に落ちていて、俺は血塗れになっていた。えっなんで? ああ、これはもしや知らない間に腹でも切られて死にゆく途中なのではないかと慌てたが、身体はどこも痛んでいなかったし、浴びた血は全て目の前に転がっている鬼の返り血のようだった。一体どういう状況なのかと問い質したい気持ちはあったけど、鬼はこと切れてから時間が経っているのか、もう殆どが塵になっていたので諦めた。 …
うっかり血鬼術をくらってしまった結果、俺の尻から尻尾が生えた
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