240学パロ

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「なんだ。来てたなら連絡してくれれば良かったのに」
 そんな風な軽い調子で、神原選手に捕まった。昇降口前でたむろしていた私に、その言い方は少なからず語弊があるというか、有り体に言ってしまえば業腹ですらある。彼女が彼氏を待つ時のそれじゃないのだから。
 肩からは大きなメッセンジャーバッグが下がっていて、如何にも下校途中といった出で立ちだった。

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ミザリーワルツ

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02

「ハロウィンって、いつだっけ?」
 手元のスマートフォンでSNSのタイムライン(私は間違っても他人と繋がりたいなんて思わない)を追うのに夢中だった筈の沼地蠟花は、そんな質問を私に投げた。

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rainy

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 レイニー・デヴィルの自我がどこにあるのかと言えば、常に私の自我と寄り添っているのだと思う。
 ならば、その自意識はもはや私自身だと言えるだろう。

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